はじめに
こんにちは、かわかみと申します。
S18お疲れ様でした。
今回、最終270位、レート1950を達成することができたので、構築記事を書きました。
少し変わった構築ですが、やることが一直線で分かりやすく使いやすい構築だと思うので、対面構築が好きという方はよかったら使ってみてください!
(サイクル・交代戦が好きな方には、あまり向かないかもしれません…)
使用構築(レンタル有り)
レンタルコード:0000 0002 K7JL K2
構築経緯
ステルスロックを撒いた状態で、ダイジェットで相手を倒しビーストブーストを含めAとSの1段階上がった珠カミツルギの全抜き性能が高いことに注目した。
ステルスロックを撒いて、かつ相手をカミツルギの珠ジェット圏内に入れるための初手要員として襷ルガルガンを採用。
カミツルギと対応範囲の補完が良いウツロイドを採用し、カミツルギやウツロイドの裏に置く要員としてミミッキュとカイリューを採用した。
テッカグヤは、カミツルギもウツロイドも通せない場合のエース要員として採用した。
コンセプト
ルガルガンでステルスロックを撒き、UBで攻撃しながら相手を倒し能力を上げることで相手より先に展開していくことを基本戦術とする、直線的な対面構築。
個別解説
※分かりやすくするため、実際の構築の並びとは違う順番で並べています。
▲挑発されると目を真っ赤にして怒りをあらわに。上から挑発されるとこちらが挑発が打てないのが痛い。
ようき かたいツメ
がんせきふうじ / ステルスロック / ちょうはつ / がむしゃら
150-155(140)-100(116)-x-85-178(252+)
調整:最速、陽気珠ドラパルトのドラゴンアロー高乱数耐え、余りA
初手選出率100%。高い素早さからステルスロックを撒けるカッコイイ犬。
「がんせきふうじ+ステルスロック」または「ステルスロック+がむしゃら」でUBの技圏内に入れるのが仕事。挑発を採用することでカバルドンのあくび展開等も阻止できるほか、がむしゃらと組み合わせて耐久型ポケモンを無理やり削ることも可能。
珠ドラパルトのドラゴンアローを耐えるように耐久調整したが、基本的に初手にドラパルトと対面したときはミミッキュ引きをするようにしたので(後述)、耐久調整せずASでもよかったと思われる。
こちらの先発襷ステロ撒き比較の育成論を参考にし、黄昏ルガルガンの採用を決めた。
yakkun.com
真昼ルガルガンやアーケオスでも同じことができるが、以下のような差別化点から黄昏ルガルガンを採用した。
真昼ルガルガンとの比較
・カウンターが警戒させやすく物理相手に初手ダイマを切られにくい。
・より高火力のアクセルロックが警戒させやすい。
アーケオスとの比較
・ダイアイスやアローラキュウコン等の特性ゆきふらしのポケモン、あるいはトリプルアクセル持ちのポケモンに襷ごと貫通されて1ターンで倒される事が少ない。
選出率1位(100%)
▲全ポケモン中最高の攻撃種族値181は極めて強力。技威力の低さをダイマックスで補う。
ようき ビーストブースト
リーフブレード / つばめがえし / せいなるつるぎ / ギガインパクト
135(4)-233(252)-151-x-51-177(252+)
UBエースその1。
全ポケモンの中で最強の攻撃種族値181を誇り、ダイジェットで相手を倒すと実質竜舞、ダイナックルで相手を倒すと実質剣舞を殴りながら積める化け物。3体のUBのうち最も多く選出した。
1回ダイジェットを積んでAとSが上がった状態での制圧力はすさまじく、ドヒドイデやランドロスなど草等倍のポケモンでは止まらない。
本来不利なサンダーに対しても、ステルスロックとA+1ダイアタックで、耐久無振りなら確定1発、そうでなくても大きく削ることができる。
技構成は、草技のリーフブレード、ダイジェットの媒体となる燕返し、鋼に対して刺さりダイナックル媒体となるせいなるつるぎ、サンダーやエースバーンに打つダイアタックの4つで確定。鋼技(スマートホーン)は採用しなかったが、それで困る場面は特になかった。剣の舞は基本的に積む隙がなく、ダイマ技+ビーストブーストで積んだ方が安定するので採用しなかった。
それなりの物理耐久を備えているため、相手がミミッキュで止めようとしてきた場合も余裕をもって対処できるのも偉い。一方、特殊方面は本当に紙であり、等倍以上の特殊技は食らったら死ぬというくらいの気持ちで立ち回る必要がある。
選出率3位(77.6%)
▲特攻が一段階上がったメテオビームは強力だが、外しが怖い。
おくびょう ビーストブースト
メテオビーム / ヘドロウェーブ / くさむすび / 10まんボルト
195(84)-x-67-169(172)-151-170(252+)
調整:ビーストブーストでSが上がる調整。余りはHに振ったがBに振った方が良いかも。
UBエースその2。
カミツルギが「殴りながら積める」一方、ウツロイドは「1ターンで積んで殴れる」という冷静に考えてなかなか頭のおかしい仕様。
主にカミツルギが苦手とするテッカグヤやウインディ入り等に対して選出する。パワフルハーブメテオビームまたはダイアシッドで特攻を上げながら、相手を倒すことで素早さを上げ、全抜き体制を整えることができる。
C+1メテオビームは安易な後出しを許さない高火力。また、カミツルギと違い、ダイマックスを切らずに後ろのミミッキュにダイマックス権を残すというプレイングも可能。
技構成は、メテオビーム、ヘドロウェーブに加え、ドサイドンやラグラージなどの地面タイプに対しての打点となる草結びと、カミツルギが苦手なテッカグヤに刺さる10万ボルトを採用した。
カミツルギと攻撃範囲の補完が良い。具体的には、カミツルギが苦手なポケモンで最も環境に多いのがテッカグヤだが、ウツロイドが苦手なナットレイなどの鋼タイプのポケモンがテッカグヤと同居していることは少なく、カミツルギが通らない構築に対してはウツロイドが通りやすい場合が多い。
ただし、現環境では、アイアンテールを採用したHDポリゴン2が多いという点は逆風だった。また、外しに怯えながらメテオビームを打つのが心臓に悪く、信頼度はカミツルギに劣る。
選出率5位(13.8%)
▲選出機会は少なかったが、ランクマ終盤で選出した際活躍したので結果的には良かった。
ひかえめ ビーストブースト
エアスラッシュ/ラスターカノン/かえんほうしゃ/メテオビーム
185(100)-x-126(20)-158(132+)-122(4)-113(252)
調整:陽気珠エースバーンのキョダイカキュウ確定耐え
諸説枠。カミツルギが苦手とするテッカグヤ等と、ウツロイドが苦手とするドリュウズ等の同居する構築に出せるよう採用した。
独特な技範囲のおかげで、カミツルギもウツロイドも通せない構築に対し絶妙に刺さっていることは何度かあり、補完枠として見れば決して悪くはなかった。
しかし、ポリゴン2を含む数値受けを崩せないことや、Sが1段階上昇してもエースバーンに上を取られるといった問題から、選出機会は少なかった。
技構成はタイプ一致のエアスラッシュ、ラスターカノンに加え、カミツルギやウツロイドが苦手とする鋼タイプに刺さる火炎放射、サンダーや炎タイプなどに弱点を付けるダイロックの媒体となるメテオビームの4つとした。草技が欲しいと思った事もあったが技スペースが足りない。
この枠は、どんな相手に対しても一定の詰め性能が見込めるHBアッキ怪電波サンダーに変更していたこともあったが、ルガルガンを切って数的不利を取った状態だと逆に相手に詰まされてTOD負けするなど、この構築には適さないと感じた。
完全に対策を切っている受けループも対策できる駒に変更するなど、考察の余地はあると思われる。(受けループにはそもそもほとんど当たらなかったが…)
選出率6位(7.1%)
▲「化けの皮でなんやかんやできるミミッキュ」の言葉通り、なんやかんや強かった。
いじっぱり ばけのかわ
ゴーストダイブ/かげうち/じゃれつく/つるぎのまい
131(4)-156(252+)-100-x-125-148(252)
特性化けの皮により高い対面性能を誇る、UBが倒しきれなかった残ポケのお掃除要員。
前のめりに攻めていく構築なので、耐久に振ったアッキ型より「呪いのお札」で攻撃性能を上げるべきだと判断した。陽気だと絶妙に火力が足りないことが多かったので、意地っ張りで採用。カミツルギのダイアタックでSを下げた相手に対し上から攻撃できる場面が多かったので、準速まで素早さに振ったのが活きた場面は多かった。
ルガルガンがUBの起点作りに失敗した際には2体目に投げることもあり、自慢の対面性能を活かして3体目に残したUBが通るように場を荒らしてくれることも多かった。
エースバーンに対して「ダイウォール→ダイホロウ→ダイウォール→かげうち」で無理やり対処するという場面もあった。
ゴーストダイブは、より速い相手(エースバーンなど)がとびはねる等を持っていた場合に一方的に避けられたり、回復技を挟まれたりと、溜め技ならではのデメリットが負け筋になることも多かったのでシャドークローの方が良かったかもしれないと感じた場面は何度かあったが、ゴーストダイブは相手のダイマに対する切り返しとして役に立つ場面が多かったので、総合的にみてゴーストダイブが良いと思われる。
選出率2位(79.7%)
▲色違いは苔の生えたようなエメラルドグリーンが特徴的。サンダーを起点にできるのが偉い。
いじっぱり マルチスケイル
げきりん/ダブルウイング/りゅうのまい/はねやすめ
197(244)-170(4+)-120(36)-x-121(4)-128(220)
調整:準速75族抜き、DL調整
サンダーなどを起点に積めるのが魅力。カミツルギ選出時、相手の構築にカミツルギを止められるのがサンダーしかいなさそうというときに限り選出した。
調整は、S13に襷ルガルガン+珠カミツルギという類似の構築で結果を残されていたこちらの方の調整をベースに、DL調整のためやや配分を変更したもの。DL調整を施したことで、れいとうビーム持ちのポリゴン2を後出しされてもそのまま問題なく積みの起点にすることができたのが優秀だった。
warbler-p.hatenablog.jp
選出率4位(20.2%)
選出・立ち回り
基本選出
一般的な基本選出
ルガルガン+UBのどれか+ミミッキュ
カミツルギを止められるポケモンがサンダーしかいなさそうなとき
ルガルガン+カミツルギ+カイリュー
UBの選出の決め方
・カミツルギの苦手な相手
テッカグヤ、ウインディ、ガオガエン、エアームド、ボーマンダ(威嚇型) など…
・ウツロイドの苦手な相手
ナットレイなど岩半減の鋼、ガブリアス、バンギラス、ラッキー など…
・テッカグヤの苦手な相手
ポリゴン2やラッキーほか耐久ポケモン全般 など…
苦手な相手が相手のパーティにいない方を選出する。
(優先度:カミツルギ>ウツロイド>テッカグヤ)
立ち回り
まずは初手にルガルガンを先発させ、岩石封じ+ステルスロック、またはステルスロック+がむしゃら でステルスロックを撒きつつ相手を削る。
<注意が必要な相手>
・とんぼ返りやボルチェンを打ってきそう
→ステルスロックから入るのが正解。地面の一貫を切っていないので、高確率でボルチェンを打たれる事が読める。
・初手ダイマ構築に見えるカイリュー
→初手ダイジェットを打たれるので、「岩石封じ→ステルスロック」でOK。
・ドラパルト
→この構築に対して初手に出されるドラパルトはクリアボディが多かったので、ミミッキュに素引きする。ドラゴンアローを打ってくる場合が多かった。(なお、この構築で交代による後出しが必要な場合は、この場合のほぼ唯一といっていい)
・水ウーラオス
→初手ステルスロック。初手水ウーラオスは鉢巻が多いのでこれが最適解。スカーフだとステロが撒けず、襷だと襷が潰せないので厳しい。
続いて、相手がUBの技圏内ならUBから、そうでなければミミッキュから出す。
UBの扱い方
・カミツルギの場合
裏にカミツルギより速いポケモンや、バシャーモがいる場合ダイジェットから入る。
(ただし、ダイジェットに合わせてHBサンダーを後出しされると負け筋につながることがある)
いない場合は、ダイナックルで倒せるならダイナックルから入ると良い。
・ウツロイドの場合
基本的にはメテオビームで良い。
メテオビームでもダイアシッドでも倒せる場合、メテオビーム外しのリスクと、メテオビームを打った場合にダイマターンをフルに使えることや後出しによる受けを許さないというメリットを天秤にかけ、どちらを選択するか判断する。
・テッカグヤの場合
初速が遅いので基本的にダイジェットから入るのが安定。
重かった相手
カミツルギ、ウツロイド、テッカグヤどれも通せない構築(受けループなどを含む)…当たらないことで対策とした(実際あまり当たらなかった)
スカーフエースバーン…無理なので考慮しない
壁展開…壁のせいで全抜きができないので厳しい
初手ダイマ…起点が作れないので全体的に厳しい(特にアタッカーカバルドン、ラグラージなどは初手挑発するので一瞬で崩壊)
あつぞこブーツカイリュー…S14には多かった印象があるが今期は一度も見なかった
初手水ウーラオス(スカーフ、襷)…ルガルガンがステロを撒けないor襷を潰せない
メタモン…積んだエースがコピーされて逆に全抜きされる
などなど…
非常に苦手な相手が多く欠陥がハッキリしているが、逆に上記のようなものがないスタンダードな構築には高い勝率で勝つことができた。
今期の結果
TN かわかみ 78勝44敗 270位 レート1950
TN あすぴりん 80勝49敗 901位 レート1869
あとがき
S7に最終665位を取って以来、11か月も離れていた最終3桁を再び達成できてとても嬉しいです!
さらに、レート1950というのも自己最高で、自分としては満足のいく結果を残すことができました。
岩封ステロ+全抜きエースのような構築は個人的に使うのが好きで、いろいろ試行錯誤していましたが、今までそういった構築では一度も最終3桁を達成することができていませんでした。
そんな中、今回は達成できたという事で、非常に嬉しいとともに、今後はもっと高みを目指したいというモチベーションにつながりました。
お読みいただきありがとうございました。
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